KIKI SHIRETOKO
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SPECIAL FEATURE

Special feature @ Shiretoko

知床のトコ、モノ、ヒトなどなど、いろいろな出来事を発信します。

知床の自然を全身で<カムイワッカの滝制限区域の視察>

今回、通常だと入れない場所に特別に視察としてカムイワッカ湯の滝の制限区域に行ってきました!

 

カムイワッカ湯の滝とは

まずは簡単にカムイワッカ湯の滝について説明します!
知床半島の奥地にあるカムイワッカ湯の滝は、ウトロ温泉街より国道334号、北海道道93号知床公園線を経由し約28kmほど進んだ場所に位置しています。
まずカムイワッカ湯の滝は…知床の秘境感満載の場所です!
カムイワッカとは、アイヌ語でカムイ=神とワッカ=水という意味であり、この川の温泉成分が強めの硫黄成分であるために、生物が住めない「魔の水」の意味と解釈されています。

(写真:知床硫黄山中腹にある、現在も上がり続ける噴煙)
活火山である知床硫黄山の中腹から湧き出る温泉が滝に流れ込み、滝全体が流れる温泉になっています。また、下流に連続する滝壺には天然の露天風呂(野湯)があるそうです!

 

カムイワッカ湯の滝の利用について

 

カムイワッカ湯の滝への道路は6月上旬から10月上旬の期間開通しています。
また、8月のお盆期間および10月上旬は混雑防止のため、自家用車の乗り入れが規制されます。自家用車規制中は、シャトルバスが運行します。

また、カムイワッカ湯の滝は「一の滝」~「四の滝」まで4つの滝が連続しているのですが、現在、落石の危険性があるため一番下の「一の滝」までしか行くことができません。

カムイワッカ湯の滝の詳しい案内はこちらをご覧ください
カムイワッカ湯の滝|知床自然センター

 

いよいよ登ります!

説明が長くなりましたが、そんな中でも今回普段いけない「四の滝」まで行ってきました!

まず、、、「どんな装備で行ったらいいの?」
今回は、沢登り用の靴で行きました!

このシューズ、普通の靴に見えますがすごく優秀です!
カムイワッカ湯の滝の足元はゴツゴツしており、場所によっては緑のコケも多く生えています。さらに二の滝より上となると岩を登っていくような「ここ登れるのかな…?」という場面もありますが、このシューズがあればそんな心配もいりません!靴底はしっかり保護できるゴム製品で滑り止めもばっちり。足元の感覚を感じながら、安心して一歩一歩を踏み出すことが出来ます。

「一の滝」までの観光でしたら、靴下やサンダル(クロックスなどは流されないように注意)、または「カムイワッカのたび」が入った楽しみセットもありますよ!

服装は、半袖半ズボンでも大丈夫です!
今回は9月の上旬に行き、外の気温は20℃弱でしたが足元は温泉が流れておりますので、気持ち的にも温かく感じられました。秋頃は肌寒いと思うので防寒着必須です。

また、今回は利用制限区域に入るということで、安全のためにヘルメットも着用しました。

 

 

 

いざ視察へ!


さて、まずは「一の滝」。ここはどなたでも楽しむことのできる区域です。
立入禁止の区域の看板をくぐり、「四の滝」を目指します。
※今回は視察ということで、許可を得た案内人が同行した上で「一の滝」より奥へ入っております。

「一の滝」までは私も個人的に行ったことはありましたが、制限区域には初めてでしたのでドキドキしました。
登れば登るほど足元の水が温泉に近づき、温度が高くなります。川に温泉が流れ込んでいることを改めて肌で感じます。
硫黄山から流れ出ているので硫黄成分は強めの水質なのですが、不思議なことに硫黄の香りはそこまで強くありませんでした。

制限区域になっている一番の理由である、「落石」。
近年は落ち着いているとはいえ、その名残のような部分はところどころ見受けられました。

登っていくにつれ、湯けむりがもくもくと出ており、それはまた幻想的な世界を作り出していました。
滝壺に入れば、天然の温泉も楽しむことができます!お湯の温度も「四の滝」手前で32℃くらいですので、少しぬるいかな…と感じるくらいで入れます!

そして最後に…今回の視察でとても素敵な一枚に出会いました!
こちらはなんと…川底のコケに残ったクマの足跡です!
とてもくっきりと残っていますね!指のひとつひとつまでとてもよく見えます。
クマも滝壺で温泉に入りに来たのでしょうか。想像するだけでなんともかわいらしい光景ですね!

今回は、視察ということでガイドの方と一緒に「四の滝」まで行きました。秘境知床という名にふさわしい、人の気配のない自然を足元から存分に感じることが出来ました。上流の滝へ行けば行くほど幻想的な世界が見え、なによりそこから見えるオホーツク海もまたとても雄大でした。
落石対策などの整備が整っていづれ皆さまにも見て頂きたい!と心から感じる視察でした。

文章・写真/広報担当 髙橋あゆみ